2024-04-18
部屋に敷いてある畳の傷みや変色が気になり始め、畳張替えをしたいと考えているけれど、時期を決めかねている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、畳張替えの時期を判断するポイントや、畳を張替えするにあたって知っておきたい畳の構造についての知識をお伝えします。
畳の張替え時期で迷ったときは、ぜひ参考にしてください。
畳の張替えは、畳の交換部位によって施工内容に違いがあります。最初に、畳を構成する3つの部位について解説します。
畳の表面を覆う部分を指し、経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を織り込んであります。経糸に使われる素材は麻や木綿が多く、緯糸はい草が使われています。
畳表にはランクがあり、長いい草を使って織られた畳表ほど高品質に分類されるのが特徴です。経糸の材料としては、綿に比べて麻を多く使った畳表のほうが、品質が高いとされています。
中国製のい草を原料に作られた畳表は安価ですが、い草の太さや長さ、色の選別が雑で仕上がりにムラがあることもあります。国産で丁寧に作られた畳表のほうが、見た目が美しく、耐久性にも優れているでしょう。
畳表には、湿度を調整する機能が備わっています。蒸し暑い夏は空気中の水分を吸収し、空気が乾燥する冬は溜め込んだ水分を放出することで、居住空間を快適な湿度に保ちます。
通気性と保温性にも優れ、四季によって変化する日本の気候に合わせて、夏はひんやりと涼しく冬はポカポカ暖かいのも、畳表の機能の特徴です。
「たたみどこ」と呼ばれる部位は、畳表を張るための土台の役割を果たしています。畳床は厚みがあり、床下から上がってくる冷気や熱気をさえぎる効果があります。また、室温を調節できるのも畳床の特徴のひとつです。
従来は稲わらを何層も重ねて圧縮して作るのが主流でしたが、稲わらの供給不足により近年は別の素材も使われるようになりました。重い畳を軽量化する目的もあり、現在ではポリスチレンフォームや木質繊維のボードを用いた畳床が増加傾向です。
質のよい稲わらを原材料に作られた畳床は高級品で、防音性や復元力が高くなっています。ポリスチレンフォームなどを使った畳床は、稲わらを多く使用したものよりダニ防止機能や耐久性に優れています。
「たたみべり」は、畳のヘリを覆うように縫い付けられている生地の部分です。昔ながらの畳では、オーソドックスな色として緑色の畳縁がよく使われています。
近年は畳縁なしの畳もオシャレなインテリアとして使われますが、畳縁には畳表を補強したり、畳の間にできるすき間を埋めたりする働きがあります。古くから装飾の意味合いも持つ畳縁は、色やデザインが豊富です
昔から使われている麻や綿などの素材以外に、安価な化学繊維で作られた畳縁も増えており、カラーバリエーションやデザインの自由度が以前よりも高くなっています。
畳張替えには3つの手法があり、畳表・畳床・畳縁のなかでどの部位を交換するかによって「新調」「裏返し」「表替え」のいずれかを選択します。
畳張替えは専門業者に依頼すれば、畳を回収してもらったのちに工場で作業し、早ければ当日中に張替え済みの畳を届けてもらえます。
「新調」「裏返し」「表替え」それぞれの施工内容について解説します。
畳を新調する場合、畳表・畳床・畳縁すべてを新しく交換します。あらかじめ古い畳の寸法を測り、工場でまったく新しい畳を制作したうえで古いものと取り替えます。
畳をはじめから新しく作り直すため、新調の場合は最短でも2日間はかかるのが一般的です。長いと10日間ほど要する場合もあります。
畳表は、裏返して再利用できます。表面に傷みが目立ってきたら裏返しをすることで、傷んだ面を隠して再びきれいな状態で使えるようになります。
裏返しの施工をするために畳縁をいちど外してしまうため、そのタイミングで畳縁は新品に交換されることが多くなります。裏返しの作業は、一般的には1日あれば完了します。
既存の畳床をそのまま残して、畳表と畳縁だけを新品に取り替える作業を、表替えと呼びます。畳の表面と裏面を両方とも使用して、両面が傷んでしまったときに表替えをします。
作業内容としては裏返しに近い工程になるので、だいたい1日で完了します。
畳張替えは「新調」「裏返し」「表替え」のそれぞれに適したタイミングがあります。ここでは、畳張替えの目安となる時期を紹介します。
畳は使い始めてから10〜15年経つと、新調の時期を迎えるといわれています。裏返しや表替えできちんとメンテナンスしていても、畳は劣化が進んでくるため、10〜15年を目安に新調を検討しましょう。
10年経っていなくても、踏んだときにへこみが気になる場合や、ダニ・カビの繁殖がみられる場合は、早めに新調するのがおすすめです。
新品の畳を使い始めて2〜3年経ったら、畳表に傷やこすれが目立ってくる時期なので、裏返しをしましょう。汚れがひどく裏面にシミができてしまっているケースや、裏面まで日焼けしているケースは、裏返ししても畳がきれいにならいため表替えで対応する場合があります。
裏返しをしてから5年経った畳や、いちども裏返しをすることなく5年以上使われている畳は、表替えをする時期です。5年経つ前に畳のささくれが気になったときや、畳の光沢感が薄れてきたときも、表替えを検討してみてください。
畳の寿命が近づいているかどうかをチェックするには、年数のほかに畳の状態をみて判断できます。畳の張替え時期を判断するときのポイントについて、確認していきましょう。
畳は、使用開始から10年以上経つと寿命が近づきます。寿命が過ぎた状態で畳をそのまま使った場合、畳の表面が乾燥して傷みが目立つようになります。また、ささくれができて足の裏に刺さり、ケガをする恐れもあります。
湿気や汚れを吸い込んだ畳にはダニなどの害虫が住みつきやすく、畳の衛生を保つためにも、寿命を迎える前に早めに新しくしたほうがよいでしょう。
何年前に畳を使い始めたのか分からない場合は、畳がどんな状態かをチェックすることで寿命かどうかを判断します。
新品の畳は青々とした緑色をしていますが、年数が経つと黄色くなります。そして、黒っぽい茶色へと変化したら劣化のサインです。
直射日光が当たることによる変色や、汚れがシミになってしまった場合も、畳表を交換する時期と判断してよいでしょう。そのほかに、畳を触ったときにチクチクしたり、足の裏にい草がたくさん付着するようになったりしたときは、畳表の寿命と判断します。
畳は日ごろからお手入れをしておかないとすぐにカビが生え、カビ取りをしても簡単にはカビ臭が取れません。また、きちんと掃除をしなかった畳にはダニが発生する場合があり、気づかないうちに大量繁殖している場合もあります。
対処できないほどカビやダニが増えてしまったら、表替えや新調を検討しましょう。
本来の畳床は、踏んだときにほどよく弾力がある感触ですが、寿命が近づくとフワフワしたやわらかい感触に変化します。歩いたときギシギシと音がしたり、足元が沈むような感覚になったりした場合も、畳床が傷んでいるサインです。
畳床は裏返しや表替えでは修復できないため、畳ごと新しく作り替える「新調」で対応することになるでしょう。
畳は何年も使用している間に劣化し、色合いが変わって表面も傷んできます。使い始めてから年数が経って劣化した畳や、変色が目立ってきた畳は、張替えをすれば再び快適に使用できます。
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