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力ずくはNG!襖が外れないときの対処法を原因とともに解説

2025-07-11


「襖の取り外しに挑戦したものの、びくともせずに困ってしまった」
「力任せに外すと壊れそうで怖いけれど、掃除や張り替えを進めたい」
掃除や張り替えを行いたいものの、最初の段階でつまずいてしまう方も多いでしょう。

襖が外れない原因と対処法を正しく把握することで、安全で確実な取り外しが可能になり、DIYでの掃除やリフォームもスムーズに進められます。

この記事では、襖が外れない原因から基本的な外し方、症状別の対処法まで詳しく解説します。襖の取り外しでお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。

襖が外れない原因

襖が外れない要因はさまざまあり、原因によって適切な解決方法が変わります。以下では、襖が外れない主な6つの要因について順番に説明します。

家全体が歪んでいる

家全体の歪みが原因で、襖を外すことができなくなる場合があります。地震や地盤沈下、建物の経年劣化などの影響で建物が歪むと、襖の取り付け部分にも歪みが生じてしまうためです。

この状態では、襖のレールと戸車の位置関係が崩れ、スムーズな取り外しができません。建物全体の構造的な問題であるため、自力での解決が困難な原因のひとつです。

鴨居が垂れ下がっている

鴨居の垂れ下がりが、襖の取り外しを困難にしている可能性があります。長期間の使用や建物の重みにより鴨居が垂れ下がることで、襖と鴨居の間のスペースが縮まり、取り外しが難しくなるためです。

とくに古い建物では木材の収縮や建物全体の沈下により、鴨居が当初の位置よりも低くなっているケースが多く見られます。この現象は襖の上部が引っかかる主な原因となります。

水分で木が膨張している

水分を含んだ木材の膨張により、襖が正常に外れなくなることがあります。とくに雨季や湿気が多い時期には、襖の枠材や戸車部分の木が水分を含んで体積が増加するためです。

木が膨らむとレールとの間の余裕がなくなり、襖の動作が鈍くなったり、まったく可動しなくなったりする現象が起こります。これは気象条件や季節変化による短期的な問題といえるでしょう。

劣化によりレールの滑りが悪くなっている

レールの劣化により、襖の動きが悪くなっている可能性があります。年月を重ねることでレールに汚れやゴミが蓄積したり、戸車の摩擦によって部品が劣化したりすることが原因です。レール部分の歪みや破損により戸車が引っかかるケースもあります。

こうした状態は時間をかけて少しずつ悪化するため、症状に気づいた時点で取り外し作業が困難になっていることが多いです。

敷居と襖の間にホコリやゴミが引っかかっている

敷居周辺に蓄積したホコリやゴミが、襖の動きを妨げていることがあります。普段動かさない襖では、レール部分に汚れが溜まりやすくなっています。

わずかな汚れや異物であっても戸車の機能を妨げ、襖の取り外しを困難にする場合があります。ペットの抜け毛や食べかす、砂粒などが敷居の溝に溜まり、戸車部分に挟まることで襖がスムーズに動かなくなってしまいます。

敷居よりも出っ張った畳に引っかかっている

敷居と畳の高さに差があることが原因で、襖の移動が妨げられるケースがあります。畳の設置状況や厚さの違いによって、敷居との間に不均一な段差ができると、襖の底部分が畳に接触して取り外しが困難になります。

この問題は、畳を新調した直後や畳の位置がずれた際に起こりやすいです。さらに、畳自体の経年変化による膨張や沈み込みも、襖の可動範囲を狭める原因となっています。

基本的な襖の外し方

襖を取り外すことができない時は、最初に基本的な取り外し方法を見直してみることが大切です。単純に作業手順に誤りがあっただけであれば、正しいやり方を実践することで容易に解決する場合があります。

襖を移動させる

はじめに襖を左右のいずれかの方向へ移動させ、作業しやすい位置へ配置しましょう。襖を端部へ寄せることにより、取り外し作業に必要な空間を作り出すことができます。
一方の端まで完全に移動させることで、上下の溝部分から襖を引き上げる動作が容易になります。

襖を両手で持ち上げる

襖の両端を両手で安定して持ち、垂直方向に引き上げます。襖は上側の鴨居の溝に入っているため、最初に上向きに移動させることが大切です。強い力をかけることなく、静かに2〜3cm程度上昇させることにより、下側の敷居から襖が離れた状態を作ります。

襖の下側を浮かせて手前に引き出す

襖を浮かせた状態をキープしながら、下側を自分の方向へと引き寄せていきましょう。こうすることで襖が敷居のレールから完全に離れます。上方向への力を緩めずに、ゆっくりと手前側に傾斜させるように動かすことで、襖を破損させることなく取り外せます。

基本のやり方で襖が外れない場合の対処法

基本的な外し方で襖が動かない場合でも、原因に合わせた対処法を試すことで解決する場合が多いです。それぞれの原因に合わせた対処法を詳しく見ていきましょう。

鴨居が垂れ下がったり歪んだりしている場合

鴨居の垂れ下がりや歪みが原因の場合は、鴨居を正しい位置に戻すことで襖を外せるようになります。以下の4つの方法が効果的です。

鴨居を持ち上げてもらう

最も確実な解決策は、家族や知人に手伝ってもらい鴨居を持ち上げることです。ひとりが鴨居の中央付近を両手でしっかりと支えて持ち上げている間に、もうひとりが襖を外す作業を行います。

持ち上げる人は鴨居に均等に力をかけることが重要で、片側だけに負荷をかけると建具を傷める原因となります。襖を外す人は、鴨居が持ち上がったら素早く作業を進めましょう。力を入れすぎると鴨居や柱を傷めてしまうため、適度な力加減で行うことが重要です。

突っ張り棒を使う

突っ張り棒を鴨居の下に設置して支える方法も有効です。まず襖の幅に合わせた長さの突っ張り棒を用意し、鴨居と床の間に垂直に設置します。突っ張り棒で鴨居を押し上げるように調整することで、襖の動きを妨げていた圧迫が解消されます。

取り付け時には、床面や天井面の損傷を防ぐため、クッション材や布類を当てましょう。突っ張り棒の耐久性をチェックした上で、少しずつ力を加えながら鴨居の高さを修正していきます。このやり方の利点は、専用道具を使わずに済み、単独での作業も危険性が低いことです。

ジャッキを使う

車用のジャッキを使用することで、鴨居をしっかりと押し上げられます。ジャッキを鴨居の真下に配置したら、少しずつ操作して下がってしまった鴨居を本来の高さまで押し戻しましょう。ジャッキと鴨居の間、およびジャッキと床の間に木の板を置いて当たる面積を大きくし、力が一点に集中しないよう配慮することが大切です。

作業中は、少しずつ高さを調整しながら襖の動きを確認してください。安定性が高く、力も必要ないため確実性の高い方法といえるでしょう。ただし、建物の構造に影響を与える可能性もあるため、慎重に作業を進めることが大切です。

時期をずらす

湿度の影響で木材が膨張している場合は、乾燥する時期まで待つことも選択肢のひとつです。梅雨時期や夏場の高湿度な環境では、木材が水分を吸収して膨張し、襖が外れにくくなることがあります。

秋から冬にかけての乾燥した時期になると、木材が収縮して元の状態に戻るため、襖が外れやすくなるでしょう。急がない作業であれば、無理に外そうとせず時期を見計らうのも賢明な判断といえます。

襖の滑りが悪くなっている場合

敷居のレール部分にホコリやゴミが蓄積している場合は、清掃することで滑りが改善され襖を外せるようになります。まず掃除機でレール内の大きなゴミを吸引し、次に細いブラシや歯ブラシを使って溝の奥まで丁寧に汚れを取り除きましょう。

清掃後は乾いた布で水分を拭き取り、必要に応じてロウやシリコンスプレーを薄く塗布すると滑りがさらに良くなります。

畳に引っかかっている場合

畳の厚みが敷居よりも高くなっている場合は、襖の底部が畳に引っかかって外れません。まず襖を斜めに傾けながら慎重に引き出すとよいでしょう。襖の上部を手前に引きながら、底部を浮かせるように角度をつけることがポイントです。

また、畳を一時的に部分的にめくり上げて干渉を避けることも可能です。ただし、無理に引っ張ると襖や畳を傷めるおそれがあるため、抵抗を感じたら一度止めて角度を調整してください。根本的な解決には畳の調整が必要になる場合もあります。

外した襖の大きさを調整する方法

外した襖を再びスムーズに取り付けるには、事前に大きさを調整しておくことが重要です。主な調整方法は、桟の上部分(上桟、かみざん)を削る方法と襖前面の角を削る方法の2つがあります。

桟の上部分を削る

桟とは、襖の骨組みとなる木の部分のことです。桟の上部分を削ることで、鴨居と襖の間にゆとりを作り、取り外しやすくできます。まず、襖を平らな場所に寝かせて、桟の上部を確認しましょう。

削る際は木工用やすりまたはカンナを用意し、桟の上端から2〜3mm程度を目安に少しずつ削っていきます。削りすぎると襖と鴨居の間に大きな隙間ができ、見た目が悪くなったり気密性が損なわれたりするおそれがあります。

削った後は、必ず取り付けて動きを確認しましょう。また、削る際は木くずが広範囲に飛び散るため、作業場所にはビニールシートを敷いておくことをおすすめします。

襖前面の角を削る

襖前面の角を削ることで、敷居や畳との接触を避け、スムーズな開閉が可能になります。作業前に襖を縦に立てかけて、角の状態を確認しましょう。

とくに下部の角は畳や敷居と接触しやすいため、この部分を重点的に調整する必要があります。木工用やすりを使用して、角を丸く削り落とすように慎重に作業を進めましょう。削る深さは1〜2mm程度で十分です。

角を削りすぎると見た目が悪くなるだけでなく、襖紙を張り替える際にも影響が出ます。一度に大きく削らず、少しずつ調整しましょう。削った部分は細かい紙やすりで滑らかに仕上げておくと、襖紙の張り替え時にもきれいに仕上がります。

どうしても外れない場合は業者に相談を

DIYでさまざまな方法を試しても襖が外れない場合は、専門業者に相談することをおすすめします。無理に力を加えて外そうとすると、襖本体や建具を破損させてしまうおそれがあるためです。

また、家屋の構造的な問題が原因の可能性もあり、素人では判断が困難な場合があります。専門業者であれば適切な工具と技術で安全に襖を取り外せ、同時に襖の張り替えや建具の調整も依頼できるでしょう。結果的に時間と費用を節約できることも多いです。

こちらの記事では、襖の張替えの費用相場を紹介しています。
ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

襖が外れない場合は、原因を正しく特定してから適切な対処法を試すことが重要です。家の歪みや鴨居の垂れ下がり、レールの劣化、ホコリの蓄積などさまざまな要因が考えられます。

基本的な外し方で解決しない時は、鴨居を持ち上げたり突っ張り棒を使用したりする方法もありますが、無理な力を加えると襖や建具を傷める可能性があるため注意が必要です。とくに築年数の経った住宅では構造的な問題が関わっていることも多く、素人判断では対処が困難なケースもあります。

このような場合は、襖の専門業者に依頼することをおすすめします。ゆたか畳では、千葉県・東京23区を対象に即日施工を実現しており、熟練の職人が襖の取り外しから張り替えまで一貫してサポートしています。

襖でお困りの際は、ぜひゆたか畳へお気軽にご相談ください。

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