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障子の張り替えを業者に依頼する際、業者により仕上がりが変わる場合があります。障子の張り替えを行う業者には、ホームセンターや表具屋、工務店などさまざまな選択肢があり、それぞれにメリットやデメリットがあるため、お悩みの方も多いことでしょう。

この記事では、各業者の特徴やサービス内容、さらに依頼の流れや費用について詳しく解説していますので、最適な業者選びにお役立てください。

障子の張り替えを行う業者とは？

障子の張り替えを行う業者としてあげられるのは、ホームセンター、表具屋・建具屋、工務店、リフォーム会社、シルバー人材センターなどです。この章では、各業者の特徴やメリット、デメリットを詳しく解説しています。

障子の張り替えを依頼する際、自分に合った業者を選べるよう、各業者の内容を確認してみましょう。

ホームセンター

ホームセンターは、幅広い住宅関連商品やサービスを提供する店舗です。障子の張り替えサービスも手軽に依頼でき、購入した障子紙をホームセンター内の作業スペースで張り替えるオプションもあります。

メリット	・手軽に依頼でき、価格がリーズナブル ・障子紙や専用の糊、補修用シールなど材料が豊富に揃う ・多くの店舗で「障子張り替えサービス」を提供しており、購入と依頼を一か所で済ませられる ・大型チェーンでは会員割引や特典がある場合もあり、お得に依頼できる
デメリット	・品質が均一でない場合がある ・職人による作業ではないため、細かな調整や高品質な仕上がりには不向き ・一部店舗では作業を外部委託していることもあり、待ち時間が長くなる場合がある ・障子の特殊な仕様や高品質な仕上がりを求める場合には、別の業者が適していることもある

表具屋・建具屋

表具屋や建具屋は、障子や襖、掛け軸などの伝統的な日本建具を専門的に扱う職人業者です。日本の伝統的な技法に精通しており、細部までこだわりを持って作業してもらえます。

メリット	・品質の高さと確かな技術：職人の手作業で、障子の細かい組子やデザインに合わせた丁寧な張り替えが可能 ・特殊デザイン対応：雪見障子、腰付障子、柄入り障子など、特殊なデザインに適した選択肢 ・伝統素材に精通：和紙などの伝統素材の取り扱いに慣れており、美しい仕上がりを求める方に適している
デメリット	・店舗数が少ない：地域によっては、表具屋や建具屋が見つけにくい場合がある ・素材に制限あり：強化紙や樹脂障子紙など、現代素材には対応していない場合がある

工務店

工務店は、住宅の修繕やリフォームを専門とする業者で、障子の張り替えも対応可能です。家の内装や建具全般に対応しているため、障子以外の修繕やリフォームも同時に依頼できます。

メリット	・総合的なリフォームと一緒に依頼できる利便性 ・畳の表替えや襖の修繕、網戸の張り替えも一括でメンテナンス可能 ・地域密着型で近隣の施工事例が多く、仕上がりイメージがつかみやすい ・割引やセット料金を提供する工務店もある
デメリット	・建具専門ではないため、障子の張り替えに特化した職人技術が不足する場合がある ・細かなデザインや伝統的技法には不向き ・外注による張り替えで納期が長くなる場合がある

リフォーム会社

リフォーム会社は、住宅全体のリフォームを手掛ける業者であり、障子の張り替えにも対応可能です。幅広い施工メニューを提供しており、とくに大手リフォーム会社は丁寧なカウンセリングを通じて最適なサービスを提案できます。

メリット	・品質管理がしっかりしている ・顧客満足を重視したアフターサポートが充実している ・部屋全体の内装に合わせたデザインや素材の提案が可能 ・インテリア全体のコーディネートに対応
デメリット	・費用が割高になる場合がある ・障子のみの張り替えではコストが高くなりがち ・下請け業者が施工を行う場合がある ・希望する仕上がりにするためには事前確認が必要

シルバー人材センター

シルバー人材センターは、高齢者の雇用支援を目的とした団体で、地域ごとに障子の張り替えなどの作業を低コストで提供しています。高齢者が持つ技術を活かし、手頃な価格で家庭の張り替え作業の引き受けが可能です。

メリット	・低価格での依頼が可能 ・地域の高齢者が担当し、実用的なクオリティで対応 ・地域密着型サービスで気軽に依頼できる
デメリット	・対応できる内容が限定的 ・和紙を使った特殊な張り替えや細かなデザインには非対応の場合が多い ・繁忙期や急な依頼には対応しにくい ・納期に余裕が必要

障子の張り替えを業者にお任せするべき理由

障子の張り替えは、セルフで行うことも可能ですが、専門業者に依頼することで、より高い品質と美しい仕上がりが期待できます。

セルフ作業では、隙間ができたり、シワが寄ったりすることが多く、とくに障子紙の選定や貼り付けに慣れていない場合、見た目が思うように整わないことが一般的です。

一方、業者に依頼すると、経験豊富な職人が障子紙の貼り替えを丁寧に行い、耐久性やデザイン性に優れた素材を使用できるため、長持ちしやすくなります。また、障子の枠や組子のメンテナンスもあわせて対応してもらえる場合が多く、結果として快適で美しい和室空間になるでしょう。

障子の張り替え業者を探す際の注意点

障子の張り替えを依頼する際、信頼できる業者を見極めることが大切です。依頼先により料金やサービスの内容が異なるため、慎重に検討しましょう。

この章では、業者を選ぶ際に確認すべきポイントを詳しく解説します。

相見積もりをとって適正価格か調べる

障子の張り替えを依頼する際には、複数の業者から見積もりを取り、価格が適正かを確認することが重要です。見積もりの比較により、依頼するサービス内容や施工内容に対するコストパフォーマンスを把握できます。複数の業者から相見積もりを取ることで、不透明な追加料金の発生を防ぐことにもつながるでしょう。

広告やチラシにある「格安料金」に惹かれることもあるかもしれませんが、その場合も注意が必要です。極端に安い価格が提示されている場合、障子紙や施工の質が低いことも考えられます。

見積もりが無料でない業者も存在するため、問い合わせのときに費用がかかるかどうかも確認すると安心です。業者によっては、訪問見積もりや材料の選定、張り替え方法に応じて価格が異なるため、慎重に内容を比較するようにしましょう。

障子のサイズや枚数を正確に伝える

見積もりや施工依頼をする際には、障子のサイズや枚数を正確に伝えましょう。障子のサイズや設置場所によって、料金や施工時間が異なるため、できるだけ正確な情報を提供することが大切です。

障子にはいくつかのサイズがあり、特注サイズや一般的でないサイズも多く存在します。施工をスムーズに進めるためにも、障子の情報を正確に伝えましょう。

障子の枚数が多い場合や複数の部屋の障子を張り替える場合には、ボリュームディスカウントが適用されることもあります。業者と相談して、トータルでの価格を抑える方法についても確認してみるとよいでしょう。

初めて張り替えを依頼する際には、担当者と事前に十分な打ち合わせをしておくことで、スムーズな対応が期待できます。

技術力や対応力を確認する

業者の技術力や対応力も、障子張り替え業者選びでの重要なポイントです。障子の張り替えといっても、業者によっては特定の種類の障子しか扱えなかったり、施工方法が限られていることがあります。

即日で施工が可能な「即日対応」か、工場に持ち帰って作業を行う「持ち帰り施工」かも業者によって異なるため、希望する施工スタイルを事前に確認しておくことが大切です。

加えて、プラスチック製の障子紙や厚手の障子紙など、特定の素材に対応できるかも確認しておくとよいでしょう。素材の種類によって耐久性やメンテナンス性が異なるため、最適な素材の提案を受けられるかがポイントです。

たとえば「ゆたか畳」では、障子の紙の種類を複数取り揃えています。利用者のニーズに合わせた提案も可能です。

施工事例や口コミを確認する

実際の施工事例や口コミは、業者の信頼性や施工品質を確認するための参考になります。

多くの業者は、公式ウェブサイトやチラシに過去の施工事例を掲載しているため、まずはそこで仕上がりのイメージや、どのような障子紙や施工方法が使用されているかを確認してください。仕上がりの見た目や使われている素材の耐久性が気になる場合、実際の施工写真を見ておくとイメージがつきやすいでしょう。

口コミについては、インターネット上の評価やレビューサイトなどで確認するのが一般的です。口コミには、施工の仕上がりや対応の丁寧さ、アフターサポートの内容などが詳しく記載されている場合があります。

ただし、口コミを参考にする際は、複数の意見を読み、偏った内容だけに影響されないよう注意しましょう。

アフターサービスの有無もチェックする

障子の張り替えを依頼する際、アフターサービスの有無も忘れずにチェックしておきましょう。張り替え後に万が一のトラブルが発生した場合や、修理や再施工が必要な場合、アフターサービスがある業者であれば迅速に対応してもらえるため安心です。

たとえば、張り替え後に隙間ができてしまったり、貼り付けが不十分だった場合など、施工後に問題が発生することがあります。

一部の業者では、納品後の再調整やメンテナンスを無料で実施している場合もあるため、契約時に確認しておくとよいでしょう。障子の寿命や使用環境によっては、定期的なメンテナンスが必要です。

無料の再調整が可能であれば、安心して障子を使い続けられるため、コストの削減にもつながります。アフターサポートの範囲について確認し、安心して任せられる業者を選ぶことが大切です。

障子の種類

障子にはさまざまな種類があり、用途や見た目のデザインによって選ぶことが可能です。この章では、日本の伝統的な建具としての特徴を活かしつつ、現代のインテリアに合わせた代表的な障子の種類について解説します。

水腰障子

水腰障子は、障子全体を一枚の障子紙で覆う構造が特徴です。障子の上から下までが一続きの紙で張られており、一般的には「全面障子紙 」とも呼ばれます。

水腰障子は、障子紙が一枚で貼られているため、やわらかな光が均一に広がるのが特徴です。伝統的な和室には馴染みやすく、シンプルなデザインが好まれる傾向にあります。

ただし、障子紙が一面に張られているため、破損や傷みが目立ちやすい点に注意が必要です。一部の紙が破れてしまうと、全体を張り替える必要がありますが、和の美しさを感じさせる障子として、日本家屋や和室にぴったりの選択肢といえます。

腰板障子・腰付障子

腰板障子（または腰付障子）は、障子の下半分に木製の板を貼り付けたタイプの障子です。この板の部分を「腰板」と呼び、とくに下部が傷みやすい環境に対応するための構造になっています。

腰板障子の利点は、耐久性が高く、障子の下部が破損しにくい点です。腰板は、ペットや小さなお子様が障子紙を破ってしまうリスクを軽減できます。

腰板部分にさまざまなデザインや素材が使用できるため、個性的な空間を演出することも可能です。和室のみならず、モダンなデザインの洋室にも合わせやすく、近年では人気の高い障子の一種となっています。

額入り障子

額入り障子は、障子の中ほどに「額縁」を設け、額の部分にガラスをはめ込む構造が特徴の障子です。この額の部分はスリガラスなどの素材が使われる ことが多く、外からの光を通しつつもプライバシーを守ることができます。

額入り障子は、一般的な全面障子に比べて高級感があり、デザイン性のある仕上がりが魅力です。光の透過性を調整しやすいことから、リビングや寝室など、ほどよく明るさを確保したい場所に適しています。

スリガラスの種類を変えることで、光の入り方や外からの視界をコントロールすることができ、季節に合わせた空間演出が可能です。和室だけでなくモダンなインテリアにも合わせやすく、和洋折衷のデザインにすることもできます。

和風・洋風どちらのインテリアにも合わせやすい柔軟性が、額入り障子の大きな魅力です。

猫間障子・雪見障子

猫間障子や雪見障子は、障子の一部が可動式になっていることが特徴の障子です。「猫間障子」は障子紙の一部が開閉可能な構造になっており、換気や通風を簡単に行えます。

「雪見障子」は、下部にガラスがはめ込まれており、障子を閉めたまま外の景色を眺めることが可能です。雪見障子のガラス部分は、主に下部に設置されているため、座っているときにも外の景色を楽しめます。

和の雰囲気を大切にした部屋にぴったりの障子であり、伝統的なインテリアと親和性が高いデザインです。

障子紙の選び方

障子紙を選ぶ際は、素材や機能、見た目、価格など、さまざまな要素を考慮することが大切です。障子紙は部屋の雰囲気に大きな影響を与えるだけでなく、機能や耐久性も異なるため、慎重に選びましょう。

この章では、障子紙の種類と、それぞれの選び方のポイントを詳しく解説します。

障子紙は主に3種類

障子紙は下表の通り、大きく分けて「手すき和紙 」「機械すき和紙 」「プラスチック障子紙 」の3種類があります。それぞれの特徴を理解することで、用途や環境に合わせた選択がしやすくなります。

障子紙の種類	特徴	メリット	適している用途
手すき和紙	・伝統的な製法で職人が手作業で作る ・独特の質感と風合いを持つ	・天然の繊維が絡み合いやわらかな光を通しつつ耐久性が高い ・環境に優しく、室内の湿度調整に効果を発揮	・見た目や質感を重視する和プラスチック障子紙の空間
機械すき和紙	・機械で製造され、均一で安定した仕上がり	・比較的安価で購入可能 ・手すき和紙に近い見た目で、一般家庭で広く利用される ・コストパフォーマンスが高い	・気軽に和の雰囲気を楽しみたい家庭
プラスチック障子紙	・樹脂素材で耐久性が高く、和紙のように光を通す	・撥水性や防汚性があり手入れが簡単 ・破れにくく、小さな子どもやペットがいる家庭に最適 ・長期間使用にも適している	・高頻度で交換が難しい場所や耐久性が求められる家庭

破れにくさ・機能性

障子紙を選ぶ際に重要な要素のひとつが、耐久性と機能性です。破れにくい障子紙は、とくに子どもやペットがいる家庭で重宝されます。

破れにくさを重視する場合、プラスチック障子紙がおすすめです。通常の和紙に比べて丈夫で、引っかき傷にも強いため、メンテナンスの頻度を減らせます。水や汚れに強いため、キッチンや洗面所など湿気の多い場所でも使いやすいのが特徴です。

湿度調整や通気性といった機能性を求めるなら 、手すき和紙が適しています。天然繊維が湿度を吸収・放出するため、室内の空気を快適に保つ効果が期待できます。とくに季節の変わり目で、快適な室内環境が得られるでしょう。

機械すき和紙は、手すき和紙ほどの通気性や調湿性はありませんが、比較的強度があり、費用を抑えつつ耐久性も確保したい場合に適しています。

見た目・デザイン

障子紙は、見た目やデザインの違いでも選ぶことができます。部屋のインテリアや雰囲気に合わせて障子紙を選ぶことで、空間に統一感を持たせることが可能です。

手すき和紙は独特の風合いと温かみがあり、伝統的な和室にふさわしい素材といえます。自然な凹凸や光の透過具合が異なるため、部屋全体にやわらかな印象を与えます 。見た目や風合いを重視する方には、手すき和紙が最適でしょう。

機械すき和紙は、手すき和紙に似た見た目でありながら、均一で滑らかな質感が特徴です。 シンプルなデザインで、どんなインテリアにも合わせやすく、和風モダンな空間にも調和しやすいでしょう。カラーや柄が豊富であるため、個性的なデザインを楽しみたい場合には、機械すき和紙が適しています。

プラスチック障子紙は、和紙の風合いを再現しつつ、耐久性を兼ね備えた素材です。見た目にこだわりながらも、耐久性が必要な場合に適しています。デザイン性と実用性を兼ね備えた選択肢として人気があるのが、プラスチック障子紙です。

価格

障子紙の価格は、素材や品質によって大きく異なります。選び方のポイントとして、自身の予算と使用頻度に応じて適切なものを選ぶとよいでしょう。

手すき和紙は、職人の手作業による製造過程から、価格が高めです。伝統的な和の空間を演出したい、または長期的に使用したい場合には、予算を確保し、高品質な手すき和紙を選ぶことで、満足度の高い仕上がりが期待できます。

機械すき和紙は、手すき和紙よりも低価格で購入できる ため、一般的な家庭でも取り入れやすい素材です。耐久性とコストのバランスが取れており、比較的頻繁に張り替える予定がある場合や、コストを抑えたい方に適しています。

プラスチック障子紙は、価格が中程度で、耐久性や防水性などの付加機能がついている点が魅力です。コストパフォーマンスが良く、汚れや破れに強いため、価格と耐久性のバランスを重視する方には、うってつけの素材といえます。とくに、頻繁な張り替えが難しい場所で使用する場合には、長期的なコスト削減にもつながるでしょう。

障子の張り替えにかかる費用

障子の張り替えは、専門業者に依頼する場合と自分で張り替える場合で、費用が大きく異なります。一般的に、業者に依頼した場合、美しく仕上がりますが、セルフで障子を張り替えた場合より費用が高くなりやすいです。

この章では、業者に依頼する場合とセルフで張り替える場合の費用について詳しく解説します。

業者に依頼した場合の費用

障子の張り替えを業者に依頼する場合、費用は基本的に1枚あたり約3,000円から約6,000円 程度が一般的です。障子の種類やサイズ、選ぶ障子紙のグレードによっても価格が変動します。

業者に依頼する場合は、施工費に加えて出張費がかかることも多く、注意が必要です。出張費は、業者の所在地や作業を行う場所の距離によって異なり、近隣の業者を選ぶことで節約できることもあります。出張費は約3,000円程度 が相場とされ、作業の規模や依頼する枚数が増えると割引されるケースもあります。

業者に依頼する大きなメリットは、仕上がりの美しさや耐久性です。熟練した職人が作業を行うため、隙間や気泡がなく均一で美しい仕上がりが期待できます。業者の多くはアフターサービスを提供しているため、施工後のトラブルも安心です。

きれいな仕上がりを求める方には、業者に依頼することをおすすめします。

セルフで張り替えた場合の費用

セルフで障子の張り替えを行う場合、必要な材料は「障子紙」「専用のり」などで、基本的には1枚あたり約200円から約2,000円 ほどに収まります。障子紙の種類や品質によって価格が異なるため、手軽な機械すき和紙やスタンダードな紙であれば、比較的安価に購入できるでしょう。高級な手すき和紙を選ぶと費用が少し高くなる可能性があります。

セルフ張り替えにかかる費用は、障子紙の価格だけでなく、のりやカッター、定規などの工具代も必要です。これらの工具をすでに持っている場合は材料費のみで済むことが多いですが、初めて挑戦する方で一からそろえる場合、数百円から数千円程度の追加費用が必要になることがあります。

張り替えの際に障子紙を破ってしまった場合や、シワが寄ってしまった場合は、貼り直しの手間がかかる点もセルフでのデメリットです。

セルフ張り替えは費用を抑えられますが、作業には一定の技術が求められ、慣れていないと美しい仕上がりにできない場合があります。広い範囲で均一に障子紙を貼りつけるには、コツや経験が必要です。

見た目や完成度、耐久性を求める場合は、業者に依頼するとよいでしょう。

障子の張り替えを行うべき頻度

障子の張り替えは、一般的に2〜5年ごと が理想的とされていますが、使用環境や劣化の具合によって異なります。障子は日々の使用や環境の影響で劣化しやすいため、破れや汚れが目立ち始めたら早めに交換を検討しましょう。

この章では、障子張り替えの適切な頻度や、応急処置の方法について詳しく解説します。

理想の頻度は2～5年おき

障子の張り替えは、2〜5年ごとに行うのが一般的な目安です。障子紙は日光や湿度の影響を受けやすく、徐々に色あせや変色、劣化が進むため、定期的に張り替えることで、室内の美観や機能性を保てます。

とくに日当たりがよい部屋や、湿度が高い環境では、障子の劣化が早まる傾向です。日光が強く当たる場所では、障子紙が日焼けして色あせたり、乾燥によって紙がもろくなります。湿度が高いと、障子紙が湿気を吸収してカビが発生しやすくなるため、通常よりも早めの張り替えが必要です。

家族構成やライフスタイルも、張り替え頻度に影響します。たとえば、小さな子どもやペットがいる家庭では、障子が破れることが多いため、早い段階で張り替えが必要になるでしょう。

破れや汚れがある場合は早めに交換を

障子が破れたり汚れが目立ってきたら、張り替えのサインです。破れた障子紙は見た目だけでなく、部屋の遮光性や断熱性も損なうため、放置せず早めに交換することをおすすめします。障子紙の破れが広がると補修も難しくなるため、破れが小さいうちに張り替えを検討するとよいでしょう。

汚れが目立つ障子紙は、室内の美観を損なう原因になります。湿気やカビ、手垢などが原因で、障子紙にシミや変色が生じると、部屋全体が暗く見えます。こうした汚れは、簡単に拭き取れないため、張り替えで清潔感を取り戻しましょう。

汚れや破れがある場合、すぐに障子全体を張り替えるのが難しいときは、目立つ部分だけを補修する方法もありますが、根本的な改善には張り替えが最も効果的です。

すぐに張り替えられない場合は応急処置

障子の張り替えがすぐに行えない場合は、応急処置を活用することも効果的です。小さな破れであれば、専用の補修シールを使って補修できます。

補修シールは、破れた部分に貼り付けることで、破れが広がるのを防ぎ、しばらくの間は見た目を保つことが可能です。汚れやシミが気になる場合、破れた部分をカットして小さな障子紙を貼り付ける簡易的な補修もあります。

ただし、応急処置はあくまで一時的なものであり、根本的な解決には張り替えが必要です。とくに大きな破れや広範囲の汚れがある場合は、応急処置を行っても効果が限られるため、早めの張り替えを検討しましょう。

業者に依頼する際の流れ

障子の張り替えを業者に依頼する場合、スムーズに進めるために手順を理解しておくことが重要です。この章では、業者への依頼から納品までの具体的な流れについて解説します。

1.問い合わせ

まずは、問い合わせをしましょう。電話やインターネットでの問い合わせが可能です。障子の張り替えに関する悩みや要望を伝え、業者のサービス内容や対応エリア、料金の目安などを確認してください。

障子の枚数やサイズ、希望する仕上がりについても伝えておくと、より具体的な回答が得られます。 自宅が業者の対応地域内であるかどうかは、出張費の有無やサービス提供の可否に影響するため、最初に確認しておきましょう。

障子の種類や希望する張り替えのスケジュールがあれば、あらかじめ業者に伝えておくことで、対応の可否や流れがスムーズになります。無料相談やオンラインでの見積もりサービスを実施している業者もあるため、問い合わせの際に確認しておくとよいでしょう。

2.スタッフによる訪問

次は、スタッフによる訪問です。障子の状態を確認し、劣化具合や破れの有無、障子紙の種類などを詳しく調査し、適切な提案を行います。

障子の状況により、張り替えだけでなく、枠の清掃や修理が必要な場合もあるでしょう。スタッフが確認するのは、実際の障子のサイズや枚数、部屋の使用状況などです。

湿度や日光の当たり具合など、障子は部屋の環境により寿命が異なるため、設置場所に応じたアドバイスをしています。

3.見積もり・検討

訪問時の情報をもとに、業者は張り替えにかかる費用の見積もりを作成します。見積もりに含まれるのは、張り替え作業費や出張費、材料費、補修作業費などです。

見積もりは、複数の業者から取得して比較しましょう。適正価格を調べ、サービス内容も確認してください。

見積もりを受け取ったら、予算や希望に合っているかを確認しましょう。この段階で、作業内容や追加オプションの有無、工期などについても確認しておくと、後のトラブルを避けやすくなります。

4.依頼・施工日調整

見積もりに納得したら、業者に正式に依頼をします。依頼の際には、施工日を調整することが必要です。

多くの業者は、希望する施工日を聞き取り、可能な範囲で依頼者のスケジュールに合わせるように調整を行います。急ぎの場合は、最短の対応が可能かどうかも確認しておくとよいでしょう。

施工日は、依頼者が在宅しているときが望ましいため、自宅での立ち会いが可能な日を選ぶことが一般的です。施工日には家具や障害物をあらかじめ移動しておくと、作業がスムーズに進みます。

5.施工・納品

施工日になると、業者が訪問して作業を行います。施工には、下表の工程が含まれます。

工程	内容
障子の取り外しと清掃	・障子を慎重に取り外し、枠や桟の清掃を行う ・枠の劣化や汚れがある場合は清掃し、障子紙がしっかりと貼れるように整える
障子紙の剥離	・剥離の際に枠や桟が傷んでいる場合、必要に応じて補修を施す
新しい障子紙の貼り付け	・選んだ障子紙を使用し、糊付けして丁寧に張り付ける ・気泡やシワができないよう慎重に作業し、美しく仕上げ
乾燥と仕上げ	・貼り付けた障子紙を自然乾燥させ、仕上がりを確認 ・乾燥後、余分な障子紙をカットし、枠に組み込み作業完了

通常、張り替え作業は即日完了することもありますが、障子の状態や業者のスケジュールにより、持ち帰り施工となる場合もあります。その場合、納品や取り付け、最終確認は数日後です。

納品後は、業者が障子の取り付けや調整を行い、張り替えの仕上がりが美しく整っていることを確認します。納品後のアフターサービスについても、この時点で確認しておくと安心です。

まとめ

障子の張り替えを業者に依頼することで、美しい仕上がりと耐久性の向上が期待できます。セルフ作業では難しい細部の仕上がりや、耐久性のある素材選びがプロの手によって実現されるため、和室を長期間快適に保つには業者依頼が効果的です。

千葉・東京エリアで豊富な実績を持つ「ゆたか畳」は、自社工房で丁寧に仕上げ、出張や見積もりも無料で対応しています。美しい障子に張り替えて、和室空間を最適な状態に保ちたい方は、ぜひ「ゆたか畳」にご相談ください。