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畳の厚さはどれが最適?薄畳・厚畳のメリット・デメリットと選び方を解説

2025-07-11


「畳の厚さってどれも同じなの?」
「厚さが違うと使い心地や耐久性も変わるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

畳の厚さは、クッション性や断熱性、耐久性やデザイン性など住み心地に大きく影響します。適切な厚さを選ぶことで、家族構成や使用目的に合った快適な和室環境を実現できます。

この記事では、畳の張り替えやリフォームを考えている方へ向けて、畳の厚さの種類や薄畳・厚畳それぞれのメリット・デメリットについて解説します。最適な畳選びの参考として、ぜひ最後までお読みください。

畳の厚さの種類と特徴

畳の厚さは大きく分けて2種類あります。一般的な住宅で使用される55mmから60mmの標準的な厚さと、特定の用途に適した30mmや15mmの薄い厚さです。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

標準的な厚さは「55mm・60mm」

一般的な住宅で最も多く使用されているのが、55mmや60mmの厚さの畳です。この厚さが標準とされる理由は、日本の住宅建築において長年にわたり採用されてきた寸法だからです。

従来の和室では、畳下地となる根太や大引きの構造に合わせて設計されており、55mmや60mmの厚さが最適なバランスを保ちます。また、この厚さであれば十分なクッション性と断熱性を確保できるため、歩行時の足への負担軽減や冬場の冷気遮断効果も期待できます。

既存の和室をリフォームする際も、建具との調整が不要で施工がスムーズに進められるでしょう。

「30mm・15mm」のような薄い畳も

近年では15mmから30mmといった薄い畳も広く普及しています。薄い畳が開発された背景には、フローリングの上に敷く置き畳としての需要が高まったことがあります。

厚い畳をフローリングに敷くと、ドアの開閉に支障をきたしたり、段差が大きくなりすぎてつまずきの原因となったりしてしまいます。薄い畳の具体的な活用例としては、リビングの一角に和のスペースを作る場合や、赤ちゃんの遊び場として一時的に敷く場合などがあるでしょう。

また、賃貸住宅でも気軽に和の雰囲気を取り入れられることから、若い世代にも人気が高まっています。

厚い畳(55mm以上)のメリット・デメリット

厚い畳には優れた快適性や防音効果がある一方、重量や段差の問題もあります。メリットとデメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

厚い畳のメリット

厚い畳の主なメリットは、以下のとおりです。

メンテナンスがしやすい

厚みがあるため、表替えや裏返しといった修理作業がしやすく、長期間使用できます。適切にメンテナンスすれば20年以上使用することも可能で、コストパフォーマンスに優れています。

また、畳床に十分な厚みがあることで、職人が修理する際の作業性も向上します。耐久性も高いため、張り替え頻度を抑えられ、長期的な維持費用の削減にもつながります。

快適性や防音性が高い

55mm以上の厚みによって、足腰への負担が軽減され、長時間座っていても疲れにくくなります。小さな子どもや高齢者が転倒した際の衝撃も和らげてくれるため、安全性が高いことも魅力です。

また、厚い畳は音を吸収する効果が高く、上階からの足音や物音を軽減できます。マンションなど集合住宅での階下への騒音対策として効果的で、近隣トラブルの予防にもつながります。

さらに、厚みがあることで床下からの冷気をしっかりと遮断し、室内の温度を保ちやすくなるでしょう。

デザイン性がある

厚い畳は見た目に重厚感があり、和室全体に上品で落ち着いた雰囲気を演出してくれます。来客時の印象もよく、住まいの格調を高めてくれるデザイン性が魅力です。

また、厚みによる立体感が空間に深みを与え、伝統的な和の美しさを表現できます。畳縁のバリエーションも豊富で、色や柄の選択によって個性的な空間づくりを楽しめます。

厚い畳のデメリット

厚い畳の主なデメリットは以下のとおりです。

重量がある

畳の重量は10〜35kgと重く、運搬や施工時に労力がかかる可能性があります。とくに2階以上への搬入や、女性だけでの作業は困難になる場合が多く、専門業者への依頼が必要となるでしょう。

定期的な天日干しなどのメンテナンス時にも、持ち上げや移動で苦労することが予想されます。また、古い住宅では床の耐荷重を確認し、必要に応じて補強工事を検討する必要があります。

段差が大きくなる

厚みによって、隣接する床材との段差が生まれる場合、つまずきやすくなるおそれがあります。とくに、フローリングとの境界部分では5cm以上の段差が生じることもあり、バリアフリー化を検討している住宅では注意が必要です。

高齢者や小さな子どもがいる家庭では転倒リスクを考慮し、段差解消用の部材を設置するなどの対策が必要です。

コストが高い

薄い畳と比較すると、材料費や施工費が高くなる傾向があります。厚みがあることで使用する素材も多くなり、全体的な費用がかさむためです。

厚い畳には品質のよいい草や芯材を使用することも多く、初期投資が大きくなります。さらに、重量による搬入の困難さから、施工時の人員増加や特殊な搬入機材の使用など、追加費用が発生する場合も少なくありません。

薄い畳(30mm以下)のメリット・デメリット

薄い畳には、設置の手軽さと使い勝手のよさがある一方で、厚い畳と比べて性能面での制約もあります。メリットとデメリットの両方を理解した上で選択することが重要です。

薄い畳のメリット

薄い畳の主なメリットは、以下のとおりです。

フローリングの上に置きやすい

30mm以下の薄い畳なら、フローリングの上に直接設置してもドアの開閉への影響を抑えられます。とくに15mm程度の薄い畳であれば、フローリング材とほぼ同じ厚みのため、そのまま設置するだけで手軽にプチリフォームが完成します。

また、既存の床材を傷つけることなく設置でき、賃貸住宅でも安心して使用できます。フローリングと畳の組み合わせにより、洋室にも和の要素を手軽に取り入れることが可能です。

模様替えがしやすい

軽量で取り扱いが簡単なため、季節や気分に応じて配置を変更したり、収納したりできます。女性でも移動させることが可能で、気軽にインテリアを楽しめるでしょう。

来客時だけ和室風にアレンジしたり、子どもの遊び場として一時的に設置したりと、ライフスタイルに合わせた柔軟な使い方ができます。

バリアフリーな家にも適合しやすい

厚みによる段差が生じにくいことから、車椅子の移動や歩行器の使用する家でも設置しやすいことが大きなポイントです。高齢者がいる家庭でも、転倒リスクを抑制しながら畳のよさを取り入れられるでしょう。

段差によるつまずきを防げるため、足腰に不安がある方でも安心して和の空間を楽しめます。将来的な介護を見据えた住環境づくりにも適しています。

薄い畳のデメリット

薄い畳の主なデメリットは、以下のとおりです。

クッション性の弱さ

厚みが少ない分、床からの衝撃を吸収する能力が劣ります。長時間座ったり寝転んだりすると、床の硬さを感じやすく、あまり快適に感じられないこともあるでしょう。

とくに、正座での作業時には膝や腰への負担が大きくなりやすく、長時間の使用では疲労感が増すこともあります。小さな子どもの転倒時も、衝撃を十分に和らげることが難しくなります。

反りやたわみが発生しやすい

薄い構造のため、湿度変化や荷重により反りやたわみが生じやすくなります。とくに、家具を置いた部分では変形が目立つことがあり、平坦性を保ちにくいのが欠点です。

また、季節の変わり目や梅雨時期には、湿度の変化で畳の端が浮き上がったり、中央部分が沈んだりする現象が起こりやすく、見た目の美しさが損なわれることもあります。

耐久性が落ちる

厚い畳と比較すると芯材が薄いため、日常的な使用だけでも摩耗や損傷が早く現れる可能性があります。頻繁に歩行する場所では、たった数年でもへたりや表面の劣化が顕著になることもあるでしょう。

とくに玄関近くや廊下に面した部分では、人の往来により早期の交換が必要になる場合があります。重い家具の設置や移動によるへこみも戻りにくく、長期的にみるとメンテナンスコストが高くなる傾向があります。

畳のサイズも忘れずチェックしておこう

畳選びにおいて厚さと同じく重要な要素が、畳のサイズです。畳のサイズは地域によって異なる規格があり、適切なサイズを選ばないと部屋にうまく収まらない可能性があります。主な畳のサイズ規格は、以下のとおりです。

種類 サイズ(縦×横cm) 概要
江戸間 176×88 関東地方で一般的。現在最も普及している規格
京間 191×95.5 関西地方で使用。最も大きいサイズ
中京間 182×91 中部地方で使用。江戸間より一回り大きい
広島間・安芸間 185×92.5 中国地方で使用。中京間と京間の中間サイズ
琉球間 88×88 沖縄県で使用。正方形が主流で縁がない
団地間 170×85 団地やマンションで使用。最も小さい規格

畳の張り替えを検討する際は、現在使用している畳がどの規格なのか、正確に測定することが重要です。測定は畳の縦と横の長さをメジャーで計測し、上記の表と照合して判断します。

サイズが合わない畳を選んでしまうと隙間ができたり、逆にきつすぎて収まらなかったりする問題が発生するため、注意しましょう。また、厚さとサイズは密接に関係しており、同じ部屋でも厚さが変われば見た目の印象や使い心地も大きく変わります。

とくに既存の建具との兼ね合いを考えると、サイズと厚さの両方を慎重に検討する必要があるでしょう。理想的な畳選びには、厚さとサイズの両方を総合的に考慮した専門的な判断が必要です。

畳のサイズや厚さでお悩みの方は、豊富な経験を持つ畳専門店に相談することをおすすめします。適切なアドバイスをもとに、住まいに最適な畳を選べるでしょう。

同じ「一畳」でも、畳の種類によってさまざまなサイズがあるのはなぜでしょうか?こちらの記事では、京間・江戸間などについて解説しています。

まとめ

畳の厚さ選びは、使用目的や設置場所に応じて適切なものを選ぶことが重要です。厚い畳はクッション性や断熱性に優れていますが、段差が生じやすいといったデメリットもあります。

一方、薄い畳は段差を抑えられる反面、クッション性が劣ります。それぞれの特徴を理解して、適した厚さを選択しましょう。また、畳の厚さだけでなく、サイズも含めた総合的な検討が快適な住環境づくりには欠かせません。

ゆたか畳は、千葉県千葉市を拠点に、千葉県から東京都まで幅広く対応し、お客様のお困りごとに即日対応いたします。すべての畳は自社工房でベテラン職人が一枚ずつ丁寧に製作し、長年の施工実績にもとづいて、お客様の住環境や用途に最適な厚さやサイズをご提案いたします。

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